- 作業療法士の市役所勤務の仕事内容は?
- 自分に合っているのかな?
「近くの市役所でも働ける」となったら、仕事内容や向いている人が気になりますよね。
結論から言いますと、市役所で働く作業療法士は以下のような仕事をします。
- 地域住民からの福祉に関する相談対応
- 福祉制度の案内、手続き
- 介護予防の計画
- 福祉に関する事業の企画
- 住民と専門機関の橋渡し役
リハビリの現場とはまた違った経験を積めるのはもちろん、安定していてカレンダー通りに休みが取れる点でも魅力的です。
一方で、以下の2つのデメリットもあり「市役所に転職しようとして後悔した……」なんてこともあるかもしれません。
- 採用枠が少ない
- 副業ができない
しかしながら、以下のような人には市役所勤務の作業療法士はピッタリの職場だといえます。
- 安定した職場で働きたい人
- 土日休みの職場を希望する人
- 有給や長期休暇が取れなくて悩む人
- リハビリの経験を活かして、新しい仕事に就きたい人
- 副業をしていない人
この記事で詳しく解説しますので、ぜひ最後まで読んでみてください!
後藤迅斗(じんと)
- 上司からパワハラ→うつ病→復活5年目
- X(Twitter):フォロワー1.2万人
- メンタル心理カウンセラー資格所持
- オンライン相談で120人以上の悩み解決
- 妻は作業療法士で転職経験あり
作業療法士の市役所勤務の仕事内容
最初に紹介したように、市役所で働く作業療法士の主な仕事内容は以下の通り。
- 地域住民からの福祉に関する相談対応
- 福祉制度の案内、手続き
- 介護予防の計画
- 福祉に関する事業の企画
- 住民と専門機関の橋渡し役
つまり、市役所勤務になると「直接誰かのリハビリに携わる」というわけではありません。
作業療法士として働いてきた経験や知識を活かし、リハビリの現場をバックアップする仕事として地域を支えることが求められます。
また、配属先としては「介護福祉課」や「障害福祉課」といった「福祉に関わる職場」になるケースが多いですね。
市役所勤務の作業療法士になるメリット
そんな市役所勤務の作業療法士になるメリットは、以下の3つです。
- 安定して働ける
- ワークライフバランスがとりやすい
- 病院や施設とは違った経験を積める
メリット①:安定して働ける
なんといっても「安定して働ける」ことが市役所勤務の強みです。
作業療法士は比較的安定している職種ではあるものの、実は「病院や施設の経営難による倒産」も意外と多いです。
実際、東京商工リサーチの調査によりますと、2024年上半期(4月〜9月)までで倒産した介護事業者は95件で、前年度に比べて66.6%増えています。
介護報酬の改定や人手不足、物価高の影響が大きく、今後状況が大きく変わることは期待できないと思います。
一方で、公務員の作業療法士は基本的に解雇がなく、定年まで働き続けられます。
「安定した職場で働きたい!」というのであれば、市役所勤務の作業療法士が向いているでしょう。
メリット②:ワークライフバランスがとりやすい
病院や施設では、連休が取りにくいということが多いです。
デイサービスの作業療法士である僕の妻も「ゴールデンウィークは施設が空いているから出勤……」と毎年嘆いています。
一方で市役所勤務の作業療法士であれば、土日休みはもちろん、ゴールデンウィークやお盆、年末年始に長期休暇が取れます。
加えて、有給も半日や時間単位で取れる自治体が多いため、お子さんのイベントに参加しやすい点でも魅力ですね。
有給については自治体によって条件が異なるかもしれません。募集要項を十分に確認しましょう。
メリット③:病院や施設とは違った経験を積める
病院や施設では、患者さん(利用者さん)のリハビリを行ったり、部下のマネジメントを行ったりすることが多いでしょう。
一方で、市役所勤務の作業療法士は、「リハビリに悩む人に向けた制度や施設の案内」や「地域の福祉の充実に向けた企画」などの仕事に携わります。
病院や施設とは異なる形で社会貢献できるので、これまでの仕事とは違ったやりがいを感じられるでしょう。
市役所勤務の作業療法士になるデメリット
一方で、市役所勤務の作業療法士になるデメリットも2つあります。
- 採用枠が少ない
- 副業ができない
デメリット①:採用枠が少ない
安定して働けるという裏返しとして「なかなかポジションに空きが出ない」というデメリットがあります。
人口増加などで人手を増やす場合を除けば、誰かが辞めないと募集をかけないためです。
つまり、検索してもほとんど求人が出てこず、根気よく探し続けなければなりません。
加えて、やっとのことで求人が出たとしても、「募集人数:若干名」というケースが多いです。
このように「かなり狭き門」ですが、安心して働ける環境を考えればチャレンジする価値はあるでしょう。
デメリット②:副業ができない
市役所勤務の作業療法士は「公務員」です。
つまり、「今月は稼ぎたい」と思っても、副業ができないため注意が必要です。
特に「報酬を得るような副業」を行った場合、懲戒処分の対象となります。
戒告や減給ならまだしも、最悪の場合「免職(民間企業でいう解雇)」になる可能性も否めません。
それでいて年功序列が色濃いため、短期間での昇給は望めないもの。
「副業もしたい」「若いうちから稼ぎたい」と思うのであれば、市役所の作業療法士への転職は避けましょう。
市役所勤務の作業療法士が向いている人・向いていない人
ここまで紹介した市役所勤務の作業療法士について、向いている人と向いていない人を紹介します。
向いている人
以下のような人は、市役所勤務の作業療法士が向いています。
- 安定した職場で働きたい人
- 土日休みの職場を希望する人
- 有給や長期休暇が取れなくて悩む人
- リハビリの経験を活かして、新しい仕事に就きたい人
- 副業をしていない人
1つでも当てはまるのであれば、この機会に求人を調べてみましょう。
向いていない人
一方で、以下のような人には、市役所勤務の作業療法士をおすすめできません。
- 若いうちからバリバリ稼ぎたい人
- リハビリの現場で働きたいと思う人
このような人は、市役所勤務以外の求人を探しましょう。
記事の後半では「市役所勤務以外で作業療法士が公務員として働ける仕事」も紹介していますので、そちらもぜひチェックしてみてください!
▼おすすめの転職サイトはこちら
市役所勤務の作業療法士を目指すまでの流れ
この記事を読んで市役所勤務の作業療法士を目指したくなったあなたに、どのように目指すかについて紹介します。
そもそもにはなりますが、市役所勤務をはじめとした公務員の作業療法士の募集は、一般的な公務員試験とまったく異なります。
加えて、市役所勤務の場合は、以下のように「受験できる年齢」を定めていることが多いです。
平成4年4月2日から平成11年4月1日までに生まれた人
年齢制限を超えている場合はすぐにお見送りとなるので、応募する前にしっかり確認しましょう。
そして、選考については以下のようなものがあり、自治体によって異なります。
- 教養試験
- 適性検査(Webのケースもあり)
- 小論文
- 面接
憧れの職場で働くためにも、早めに対策を進めてくださいね!
市役所勤務以外にも!作業療法士が公務員として働ける職場
実を言いますと、市役所勤務以外にも作業療法士が公務員として働ける職場はたくさんあります。
- 公立病院(県立病院・市立病院など)
- 障害者職業能力開発校
- 地域障害者職業センター
- 公共職業安定所(ハローワーク)
- 特別支援学校
- 福祉センター
- 療育センター
「公務員としての働き方は興味があるけど、市役所はやりたい仕事と違った」と感じたのであれば、上のいずれかを目指してはいかがでしょうか。
まとめ:作業療法士の市役所勤務は安定と経験が魅力
この記事では、作業療法士の市役所勤務について紹介しました。
作業療法士の市役所勤務には以下のような仕事があり、病院や施設とはまた違った経験を積むことができます。
- 地域住民からの福祉に関する相談対応
- 福祉制度の案内、手続き
- 介護予防の計画
- 福祉に関する事業の企画
- 住民と専門機関の橋渡し役
加えて、定年まで働けることや休みが取りやすいことから、以下のような人におすすめです。
- 安定した職場で働きたい人
- 土日休みの職場を希望する人
- 有給や長期休暇が取れなくて悩む人
- リハビリの経験を活かして、新しい仕事に就きたい人
- 副業をしていない人
1つでも当てはまったのであれば、近くの自治体で募集がないか調べてみてくださいね!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
ではでは、今日も生きててえらい!